
ドリッパーのリブ、材質について書いてきましたが,いちばん大きな問題が残っています。ドリッパーの穴の数です。
一つ穴のメリタ式、三つ穴のカリタ式ドリッパーで珈琲を淹てた時
にどんな差が現れるのでしょうか。一般的には一つ穴のメリタは三つ穴のカリタに比べて水が落ちにくいと言われています
(そりゃ穴の数が違うんだから当然)。
メリタ社指定の淹て方は、珈琲・湯量を正確に計り、一気に湯を全てドリッパーに注いで珈琲液が落ちるのを待つとなっています。
それに対しカリタ式は湯を数回に分けて注ぎ入れ云々…と言う
在り来たりの説明を書こうとして反省。そんな珈琲本丸写しのようなこと、書いてもつまらないですよね。
此処は一つ実験してみなければならぬ、と両ドリッパーに同じ300cc、コーヒーカップ2杯分の水を注いでみました。結果はメリタが38秒、カリタが25秒で落ちきりました。
誰でも予測できる結果、意味ないぞと突っ込むのは待ってください。次にペーパーをセットして同じ事をしてみるとメリタが55秒、カリタが43秒でした。おやっ、差が小さくなりましたね。
そして更にコーヒー豆を挽いたものをペーパー内にセットして実験してみると
(淹てるのではなく無造作に300cc同時に落としてみると)メリタは68秒、カリタは56秒でした。
最後に同じ事を80度の湯で行うとメリタは88秒、カリタは77秒でした。
何だか文では分かり難いですね、まとめてみます。
条件
�ドリッパーのみ�ペーパー
�コーヒー豆水�コーヒー豆湯
メリタ
38秒 55秒
68秒 88秒
カリタ
25秒 43秒
56秒 80秒
時間比
0.65 0.78
0.82 0.91
�の結果は、
ペーパーの保水力により差が縮まったものです。特に私は目の詰まったペーパーを使っているので結果に影響したと思われます。
�では
コーヒー豆の保水力も加わりより水の通過するスピード・落ちる量が少なくなり、、時間差がなくなりました。
�ではコーヒー豆が大きく膨れ、なかなかコーヒー液が落ちてこない状態となり、
見た目ではコーヒー液の落ちる速さにほとんど差がなくなりました。
更に付け加えるならば水の多くがコーヒー豆に吸収され、300cc注いで落ちてきたのは150cc位
でどこで時計を止めるかによっても結果が変わってしまいます。
これらの結果から、
水を注いでから落ちてくるまでの時間は、穴の数よりもペーパー及びコーヒー豆の保水力が大きく影響する様です。水だけならば三つ穴のカリタの方が早いのは当然ですが
実際にコーヒーを淹てる時、水はペーパーとコーヒー豆の間をゆっくりと通過し、さっと落ちてしまうことはないのですから。
この考察には条件が付きます。コーヒー豆に保水力があるということです。湯をかけても水を保持せずスーッと落ちてしまう場合、メリタの一つ穴かカリタの三つ穴かというのは大きく影響すると思われます。
只、
コーヒーの味のことを考えるならば湯がスーッと通るようなコーヒー豆、保水力のない豆を使うべきではありません。従ってこういう類のコーヒー豆を使って、メリタとカリタの差はどうなるかという試みも必要ないことだと思います。
長くなりましたが、メリタ式とカリタ式ドリッパーは自分のコーヒーの淹て方、流儀に合うものをお使いいただけばいいと思います(散々述べてこの結果か…)。
保水力のあるコーヒー豆を使う限り水の通過する時間に大きな差はありませんので。メーカー指定の淹て方も気にしなくてもいいと思います。
私はカリタを使っています。
上のドリッパーの図、ペイントで書いてみました。手が攣りそうになりました。